★渋澤健 / 『巨人・渋沢栄一の「富を築く100の教え」』
●長所はこれを発揮する努力すれば、短所は自然に消滅する。
人と相対するとき、相手の長所に目が向いていれば、
短所はそれほど気にはならないものです。
長所を見つけて伸ばすことは難しい。
一人一人の個性を見極めて、
的確に個別の指導をしなければいけないのですから。
しかし、もし長所を見つけて、伸ばしてもらえたなら、
その子ども、学生、部下にとっては、
必ずそれが一生の宝物になるのです。
●無駄な心配をしてくよくよ悩むのは、体に非常によくない。
そんな気弱さを克服するには、
学ぶことによって、精神を鍛え、深めるしかない。
マイナス思考を脱却する方法は「学ぶこと」しかない。
知識を増やし、経験を積めば、失敗も減ります。
失敗を恐れなくなれば、無駄な心配もなくなり、
前向きな気持ちで物事に臨めるはずです。
そして果敢に何かに挑戦していけば、
さらに心は強く、たくましくなることでしょう。
●できるだけ多くの人に、
できるだけ多くの幸福を与えるように行動するのが、
吾人の義務である。
なるべく大勢の人が
なるべく多くの幸せをつかめるように。
常にそう考えて行動するのが、われわれの義務だ。
人間一人一人が、他の人の幸せを願うべし。
一人一人が他人の幸せを念頭において、
「幸福を広める」という義務を忘れずに行動する
●
(1)真正の利殖は仁義道徳に基づかなければ、
決して永続するものではない。
仁義や道徳によらなければ、
本当の富を、永遠に殖やし続けることはできない。
(2)論語と算盤という懸け離れたものを一致せしめる事が
今日の緊要の務めと自分は考えているのである。
論語とそろばん
つまり道徳と経済というかけ離れて見える二つを融合することが、
今、最も重要な自分の義務だと考えている。
●渋沢栄一の思想を一言でいえば、
「個人が一人一人、
しっかりと社会全体のことを考え、感じて、行動に移せば、
健全に富を築くことができ、国や世界も発展して、永続する」
というものです。
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