★津金昌一郎 / 『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』
●野菜・果物の摂取量とがん予防効果について
・食道がん 「ほぼ確実」
・胃がん、肺がん 「可能性あり」
・他 「データ不十分」
●βカロテンとビタミンE
かつて、抗酸化作用が強く、がんのリスクを下げると「言われていました」が、
大量(高用量)に摂ると、逆にリスクを高めることが科学的に証明されています。
・βカロテンの場合、もともとの血中濃度が低いグループにおいては、
投与により発がんリスクは下がる効果が認められる半面、
もともと高いグループでは、発がんリスクが高くなった、と報告されています。
●タモキシフェン
乳がんリスクが半分に低下することが示されました。
いっぽうで、子宮体がんなどのリスクが上がることもわかりました。
タモキシフェンの予防的投与のベネフィットより、
子宮体がんや肺塞栓(はいそくせん)などのリスクのほうが大きくなってしまうので、
乳がん予防にタモキシフェンを使用するメリットは小さく、
デメリットのほうが大きくなってしまうのです。
●アスピリン
非致死性の心筋梗塞は50%も抑えられたものの、
日本人に頻度が多く重症化しやすい脳出血のリスクが約2倍に高まったのです。
その結果、心血管疾患全体としての予防効果は認められませんでした。
●大腸がんをはじめとするがんの多くは、
禁煙、節酒、運動など生活習慣を改善するだけで20~30%リスクを減らせます。
●がんを意味する英語は「cancer(がん、かに座)」です。
これは、乳がんの腫瘍がかにの足のように広がることから、
医学の父、古代ギリシャのヒポクラテスが
「karkinos(ギリシャ語でかに)」と名づけ、
のちにラテン語に訳されたことに由来しています。
●遺伝性のがんは、全がんの5%と言われ、限定的です。
●今の日本のがんは、
高齢になればなるほど発生しやすいありふれた病気です。
つまり、がんの発生の最大原因は加齢と言えます。
●電磁波の発がん性はまだはっきりわかっていないというのが現状です。
●ダイオキシンの血中濃度が「正常の数千倍」というようなレベルを
職業的に「反復暴露」している人は、発がん性が高まることがわかっています。
●BMI = 体重[kg] / (身長[m] X 身長[m])
BMIとがん死亡リスクとの関連を調べた結果を見ると
男女ともにBMI 30以上になるとリスクが高まるいっぽう、
男性では、同 23未満でも急激にリスクが高まることがわかります。
女性でも19未満でリスクが高まります。
●男性のやせ型で、BMI21未満は、全体の24%。
BMI 21未満の人は、
BMI 23~24.9のグループに比べ、がん死亡リスクが17%高く、
さらにBMI 19を下回るとそのリスクは27%も上昇することが判明したのです。
男女とも BMI 30以上は、30%ほどがん死亡リスクが高いことが示された。
●肝炎ウイルス検査 無料らしい
●IARC(国際がん研究機関)の作業部会は2014年9月、
「全世界の胃がんの約80%はヘリコバクター・ピロリ菌の慢性的な感染が原因」
とする報告書を発表しました。
特に、日本人に多い噴門部(胃と食堂のつなぎ目部分)以外の胃がんの89%は、
ピロリ菌が原因と推定しています。
●部位別がん予防法(抜粋)
▼肺がん
・食べものからのカロテノイドが肺がん予防に有効。
・βカロテンのサプリメントの過剰摂取は、肺がんリスクを高める。
▼胃がん
・禁煙、減塩。
・ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃がんの最大の要因だが、感染者の発がん率は10%以下。
・ヘリコバクターピロリ菌の除菌により胃がんリスクの低下が期待できるが、
効果の大きさやそれによる不利益など未知の部分があるので、
胃の状態や感染状況を踏まえながら、かかりつけ医と相談しながら決める。
▼大腸がん
・赤肉・食肉加工品の過剰摂取は確実なリスク要因。
たとえば、毎日100g以上の赤肉を摂取するような摂りすぎは避ける。
・食物繊維は発がんリスクを低下させることが期待できる。
・運動不足
・男性は太り過ぎ。
・家族歴注意。
・定期的に大腸がん検診を受ける。
▼肝臓がん
・肝炎ウイルス検査を受ける。
・禁煙、節酒。
・運動習慣。肥満防止。
・糖尿病の予防と糖尿病患者は適切な血糖コントロールをする。
・コーヒーは肝臓がんリスクを減らす可能性がある。
▼食道がん
・飲酒、喫煙で発がんリスクは、各々4~5倍に上昇。
・熱い飲食物でもリスクは上昇するので、なるべく冷まして食べる。
・野菜・果物の摂取でリスク低下。
※熱い飲食物が好きなので、注意したい。
▼前立腺がん
・まだ、確立された予防要因はない。
・PSA検査を受けると、診断される確率が高くなる。
▼乳がん
・授乳は、確実な予防要因である。
・適切な体重を維持。
・運動習慣。
・過剰飲酒を控える。
・大豆製品(イソフラボン)が不足しないようにする。
▼子宮がん
・禁煙。
・ヒチパピローマウィルス感染を防ぐ。
・運動をして肥満を避け、糖尿病にかからないようにする。
・定期的に子宮頸がん検診を受ける。
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